横浜市役所でIR応募事業者による提案内容展示が開始

2021年7月27日、横浜IRを推進する横浜市は、IR事業の応募事業2者によるIR施設模型やイメージ動画、外観パースなどの展示をスタートさせました。

展示されている場所は横浜市役所2階のプレゼンテーションスペースで、7月27日から8月7日まで無料開放されています。

誰でも展示を見学できることもあり、広く市民に横浜IRの取組みや紹介をアピールする狙いがあると見られています。

ただ、この展示については、8月8日の横浜市長選告示直前に開催されたことにより、カジノ反対派の市民や団体などからは、選挙利用なのではないかとの批判が噴出。

担当者は本年度から準備を重ねてきたことと回答していますが、今回の横浜市長選は横浜IRの推進を継続するかどうかを決めるための重要な選挙であり、現状は反対派の候補が多い選挙戦になりそうだとの見方が強まっています。

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展示ではコンセプトをパネルなどで表現も、2者の提案事業者は非公開

今回の展示では、IR事業者の応募事業2者による展示アピールとなりました。

2者それぞれが提示しているコンセプトは、「SPARK横浜」と「ベイシティ横浜」の2つです。

まず「SPARK横浜」では、横浜の輝く未来をつくりたい、というコピーを掲げており、Y字型に配置された3棟のホテルからなるIRを推し出しています。

鏡のように映し出す構造になっており、空や海と共に美しい光景を作り出すのが特徴です。

このコンセプト案では、横浜の美しい海を活かした巨大水中アートが設置された体験施設や、海中にいるかのような気分を味わえる巨大水槽などといったエンターテイメント施設、そしてMICE施設なども建設予定となっており、非常に華やかなイメージを計画しています。

一方、「ベイシティ横浜」では、「世界一美しく輝くハーバーリゾート」を提案しており、横浜の海をイメージした波を彷彿とさせるような曲線を描いた建物をメインに配置しています。

建物には、ホテルやモール、カジノ施設などが入る予定になっていますが、それ以外にもMICE施設となる展示場や、アート&デザインミュージアム、ウォーターパークなどのエンターテイメント施設の建設も計画されています。

事業者については、ゲンティン・シンガポール・コンソーシアムの他、事業者名非公表の1者が応募しています。

どちらの事業者が展示をしているかどうかはわからなくなっていますが、これは現在提案内容の審査中であることが起因しているとのことです。

展示は横浜市長選を見据えたものとの批判の声も

今回の展示においては、7月27日から8月7日までとの期限が設けられていますが、実は翌日の8月8日が横浜市長選告示日であることから、「一方から見た政策を強くアピールしている、選挙利用ではないか」などといった声がカジノ反対派の市民や団体からあがっています。

横浜市の担当者は「本年度から準備を始め、急いで準備した結果、今になった」と選挙とは無関係であると説明しました。

しかし、今回の横浜市長選の結果によっては、横浜IRの誘致が取りやめになってしまう可能性があるため、この時期でなかったにしても現横浜市長の任期中に展示会を開催する必要はあったと見られています。

そんな横浜IRの推進継続がかかった横浜市長選ですが、現状は立候補者9名中7名が横浜IRの誘致に反対している状況です。

横浜IRを継続して推進するためには、現職である林文子氏が再選を果たすか、または中立から賛成派となった福田峰之氏が当選するかが必須条件となります。

横浜市長選は8月22日が投開票となっており、横浜IRの今後がどうなるか注目が集まっています。

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