長崎IRの出融資企業としてクレディとキャンターの社名を公表

2022年9月6日、長崎県知事の大石氏が定例会見にて、「このたび調整が整ったクレディ・スイスとキャンターの2社を関係企業として公表します」と述べ、コミットメントレター(出融資の意思を示した書面)を確認したことも合わせて説明しました。

「クレディ・スイス」と「キャンター」はいずれも以前和歌山IRの出資企業としてIR誘致に関わっていた会社ですが、長崎IRの資金調達に名乗りを挙げた形となりました。

いずれも金融大手の企業ということもあり、資金調達が課題となっている長崎IRにとっては大きな前進となりそうです。

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2社の関係企業は和歌山IR白紙により長崎IRへ舵切り

長崎IRの資金調達はこれまでも大きな課題となっていましたが、カナダの投資会社である「クレアベスト」と主に調整をおこなっていました。

そこに新たに「クレディ・スイス」と「キャンター」が参加することとなり、資金調達のパイプを強化することに成功しています。

「クレディ・スイス」は以前和歌山IRにおける主幹事を務めていた金融大手でしたが、2022年4月に和歌山県で区域整備計画が否決されてしまったために実質和歌山IRは凍結されてしまいました。

他のIR候補地を探していたところ、長崎IRに目をつけ、出融資企業として名乗りを挙げることになりました。

「キャンター」も「クレディ・スイス」と共に和歌山IRに関わっていたため、「クレディ・スイス」に合わせるように資金調達をおこなう企業として合流することになったようです。

実は「クレアベスト」もかつては和歌山IRに関わっていたので、和歌山IRに協力してきた企業3社がそのまま長崎IRに鞍替えしたことになります。

「クレディ・スミス」も「キャンター」も金融大手であるため、このまま調整を上手くいけば大きな資金源を確保できる可能性が高くなります。

9月6日におこなわれた定例会見では、大石長崎県知事が「クレディ・スミス」と「キャンター」のコミットメントレターを確認し、関係企業として公表しました。

ただ現時点では関係企業になったというだけで、詳細な金額設定においては2社からの了承は得られておらず、今後さらなる協議をおこない調整していくとしています。

IR誘致が叶わなかった和歌山IR

今回発表された企業は、元々和歌山IRの出融資企業として日本初のIRリゾート開発に向けて携わってきました。

和歌山IRは和歌山市議会では認められたものの、和歌山県議会では否決された経緯があります。

区域整備計画案を作成していたものの、反対されたために国に区域整備計画を提出することができず、2022年4月の期限を迎えてしまいました。

和歌山県はIR誘致に対して意欲は見せているものの、現時点では実現する可能性はとても低そうです。

「クレディ・スイス」、「キャンター」、「クレアベスト」はそれぞれ日本でのIR事業に積極的に関わっていく姿勢を見せていたので、今回の長崎IRへの参加表明は必然だったとも言えます。

弱いとされている長崎IRの財政基盤をどこまで盛り上げることができるのか、今後の動向に注目が集まっています。

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