2021年4月2日、健全なカジノ事業を実現させるために万全の対策を講じている「カジノ管理委員会」が、カジノを含んだ総合型リゾート施設(IR)整備法の施行規則案を公表しました。
規則案の内容には、ギャンブル等依存症対策をはじめとして、カジノに関する禁止事項や、日本で解禁が認められることになるカジノゲームの種類など、具体的な内容が盛り込まれています。
また、施行規則案の公表と同時に、カジノ関連規則に対しての意見公募手続き(パブリックコメント)を開始しました。
今回対象となるカジノ関連規則は、「保証金に関する規則案」、「カジノ運営に関する情報通信技術の活用案」、「カジノ関連機器等製造業に関する審査基準案」の3つが主となっています。
パブリックコメントの意見募集期間は4月2日から5月9日までの1ヶ月間で、寄せられたパブリックコメントを活用しながら、カジノに関する施行規則が決定される予定です。
認められたカジノゲームの種類
今回の規則案で認められたカジノゲームは、全部で9種類となりました。
内容としては、バカラ、ポーカー、ルーレット、トゥエンティワン、シックボー、クラップス、カジノウォー、マネーホイール、パイゴウです。
バカラにはコミッションバカラ、ノーコミッションバカラなどのバリエーションに分類されることから、バリエーションを含めた種類としては、9種類21分類となります。
注目すべき点としては、昔から日本に馴染みのあるパチンコやパチスロ、麻雀、花札、丁半博打などは対象外となっている点が挙げられます。
パチンコやパチスロはギャンブルではなくあくまで遊技であること、麻雀はゲームであってギャンブルでないことが改めて強調される形となりました。
また、花札や丁半博打は元々ギャンブルとして昔から使われていたものの、公正となるルールが存在しないこと、また反社会的なイメージがぬぐえないことが除外の原因となっています。
ギャンブル等依存症対策にも具体案が公表
カジノ運営にあたり、特に問題となっているのが「ギャンブル等依存症」です。
今回の規則案では、そのような懸念を鑑みてか、より具体的な案が公表されました。
既に公表されていた内容には週3回、月10回までとする入場回数制限がありましたが、さらに踏み込んだ形として、ギャンブル等依存症が疑われるカジノ利用者に対しては1年以上の入場禁止または1ヶ月あたりの入場制限が可能になる旨が記載されました。
また、のめり込みを防止するために施設内におけるATM設置を禁止したり、カジノ内で現在時刻がわかるようにすること等も義務付けされる予定となっています。
今後さらに具体的な検討がおこなわれていきますが、ギャンブル等依存症は目に見えにくく、また自覚症状が起きにくいという問題があるため、どのように依存症対策が必要な人に適切にアプローチしていくのかなどといった取組みについても検討が必要です。
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