カジノを中核とした統合型リゾート(IR)を巡り、大阪市がIR事業者に貸す土地の賃料が適正かどうかが住民訴訟で争われている。
大阪地裁で30日に開かれた口頭弁論では「IRの収益を考慮しておらず、不当に安い」と主張しています。
一方で、大阪市は「正当な手続きを経て決めており、妥当な価格だ」とも話しているようです。
大阪市と大阪府のIR整備計画は4月14日に政府に認定され、市有地約49万平方メートル、カジノや高級ホテルなどで年約5200億円の売り上げが見込まれるとされています。
目次
住民訴訟の経緯
”土地の賃料が安すぎる”として住民が訴訟を起こしていたのが4月3日。
条件議論はされず正式な鑑定評価を依頼した4社はいずれも「市が誘導したとしか考えられない」と主張しています。
大阪地方裁判所に訴えを起こしたのは、大阪市に住む60代から80代の男女10人です。
訴えを起こした理由が、「夢洲は市民の貴重な財産です。それを安い価格で何十年も貸し出すのはありえない」と話していることです。
市は、今後賃料の見直す考えはない
鑑定評価額は4社のうち3社が「1平方メートルあたり月額428円」で一致。この点について「業界の常識からもありえない。市の指示ないし誘導があったか、業者間で打ち合わせて価格を合わせたことしか考えられない」と主張しています。
ですが、松井氏の後継として4月に就任した横山英幸市長は29日、記者団に「正当な手続きの中で決めた」と強調し今後賃料の見直す考えはないと話しています。
年内7月中には主張を明らかにするようです。
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