2021年8月10日、長崎県はカジノオーストリア・インターナショナルを長崎IRの優先交渉権者に決定したことを明らかにしました。
今後は、優先交渉権者と長崎県の間で基本協定を締結させ、カジノオーストリア・インターナショナルが設置運営事業予定者として正式決定とさせる方針です。
国への区域整備計画を提出する期限は2023年4月28日に迫っているため、協業して区域整備計画を作成していくことになります。
なお、事業者公募の二次審査の結果については、カジノオーストリア・インターナショナルに決定したわけですが、次点はオシドリ・コンソーシアムでした。
カジノオーストリア・インターナショナルはプロジェクト内容の詳細を発表し、長崎県が高得点をつけた計画を明らかにしました。
一方で、次点だったオシドリ・コンソーシアムは事業者公募の審査について倫理的不正の疑いが拭えないとして参加を途中で取りやめる事態に発展、県に情報開示請求を進めているとのことです。
優先交渉権者になったカジノオーストリア・インターナショナルのIR計画とは
事業者公募の二次審査にて、最高点で通貨したカジノオーストリア・インターナショナルは、プロジェクトの内容について発表をおこないました。
まずホテルですが、ハイアットホテルグループを含む計8棟を建設する計画で、ホテル内にカンファレンスセンターやエキビジョンセンター、複合エンターテイメント施設などを構える想定としています。
長崎IRの収益の柱となるカジノ施設においては、9,900平方メートルの規模を誇り、中にゲーミングテーブルを220台とスロットマシン2,200台を設置することを明らかにしました。
カジノオーストリア・インターナショナルは「最高の国際基準のゲーミング体験を提供する」と述べていますが、実はカジノオーストリア・インターナショナルが運営しているカジノの中でも最大規模を誇っており、長崎IRが秘めている可能性を前面に推し出すとしています。
なお、長崎県はカジノオーストリア・インターナショナルに決定した大きな理由の一つに懸念事項やギャンブル依存症対策のレベルの高さを挙げており、カジノの運営を手掛けるカジノオーストリア・インターナショナルの真価が発揮された形となりました。
次点に終わったオシドリ・コンソーシアムは倫理的な不正を嫌疑
事業者公募の審査で次点に終わったオシドリ・コンソーシアムは、実はカジノオーストリア・インターナショナルとは僅差でした。
オシドリ・コンソーシアムのIR計画では、風に揺れる帆と長崎県の帆船祭をイメージしたランドマークタワーを提案していました。
しかし、審査中となる8月6日、オシドリ・コンソーシアムは「事業者公募の審査プロセスに倫理的不正の疑いが拭えない場面に遭遇した」として審査の参加を取りやめる声明を発表したのです。
続けて8月16日にはオシドリ・コンソーシアムは審査の参加は継続するとしたものの、「開発や運営の不合理な条件の改善や倫理的な選考過程が実行されていること」を求め、長崎県へ情報開示請求を進めているとのこと。
事業者公募の審査に対して情報開示請求がおこなわれるのは異例のことで、審査に対する透明性や公平性が問題に成っています。
ただ、長崎県は8月7日、「公平かつ公正な手続きで審査を進めており、いかなる応募グループからも辞退する旨の連絡はもらっていない」と述べました。
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