資金調達が課題と言われている長崎IRですが、「キャンター」と「クレアベスト」からの資金調達について調整をおこなっていることが明らかとなりました。
キャンターとクレアベストで総額出資2,000億円に
長崎IRの資金調達を支援しているキャンターとクレアベストですが、支援する企業としては最大級の資金調達をおこなう予定です。
クレアベストは最大で約675億円の出資をおこなう予定となっていますが、キャンターは出資だけでなく融資の両面から支援をおこなう方向で動いており、調達資金の総額はなんと約1,350億円にのぼると言われています。
2社合わせて約2,000億円となり、長崎IRの総工事費のおよそ半分を占めることになります。
長崎IRにとって、キャンターとクレアベストは最大級の資金調達企業であり、この2社なくして長崎IRの実現はできないとまで言われています。
キャンターとクレアベストは和歌山IRの資金調達をおこなう企業として活動していたものの、和歌山IRの区域整備計画が否決されたことで活動中止を余儀なくされてしまいました。
和歌山IRから去る際に、国内のIRの可能性については引き続き模索すると語っていましたが、丁度長崎IRが資金調達に悩まされていたこともあり、今回の資金調達が実現したのです。
長崎IRも課題の一つをクリアすることに成功したため、まさに「WIN-WIN」だったと言えるでしょう。
他の出資企業は調整中で、今後も資金調達の課題に取り組む
長崎IRの総額出資の約半分については、キャンターとクレアベストによる資金調達にこぎつけることができましたが、他の出資企業については現在も調整中です。
運営事業者であるカジノオーストリアは、キャンターやクレアベストの他に、国内のメガバンクや大手企業とも出融資の調整を進めているとのことです。
カジノオーストリアは長崎IRを運営するための企業として「KYUSHUリゾーツジャパン株式会社」を設立し、国内外の企業が参加しているものの、これらの企業が出融資をおこなってくれるかどうかは明らかになっていません。
長崎IRの総工事費約4,383億円については、既に様々な企業から出資や融資の意思を示す書類(コミットメントレター)を取得しているとしていますが、実際にどのような企業が意思表明しているのか、詳細の企業名は公表されていません。
長崎IRの区域整備計画の審査が長期化している一つの理由に資金調達があると見られており、不安視している資金調達をどのように解決していくのかが今後のポイントになりそうです。
長崎IRに欠かせないキャンターとクレアベストの存在
「キャンター」はアメリカの金融大手、「クレアベスト」はカナダの投資企業ですが、いずれもかつては和歌山IRの資金調達をおこなっておりましたが、和歌山IRの誘致がなくなったことで現在は長崎IRの誘致実現に向けて活動しています。
なお、長崎IRでの資金調達においては、約1,753億円を出資で賄う想定であり、キャンター、クレアベスト共に最大級の出資企業となる見通しです。
長崎IRの総事業費は全部で約4,383億円が見込まれていますが、借り入れはその内の約2,630億円となっており、キャンターは出資と融資の両面から支援をおこなうとしています。
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