大阪IRギャンブル等依存症対策条例が全国初の制定へ

2022年10月26日、大阪府議会でギャンブル依存症対策を推進する条例が成立しました。

大阪府と大阪市が進める大阪IRにはカジノ施設があるため、ギャンブル依存症対策を打ち出してきたと思われますが、自治体が独自で条例を制定したのは全国で初となります。

可決された条例はギャンブル依存症に特化した内容になっていますが、昨今のギャンブル依存症に対する警鐘も含まれています。

目次

大阪府ギャンブル等依存症対策基本条例

今回可決された条例は、大阪維新の会府議団が9月28日の府議会に提出した案が大元になっています。

条例の名称は「大阪府ギャンブル等依存症対策基本条例」と呼ばれ、このような条例が提案された目的は以下となっています。

「ギャンブル等依存症は、経済的問題、健康問題、家族の問題、学業の問題などを生じさせ、貧困や虐待、自殺、犯罪などの重大な社会的問題を引き起こしています。

さらに昨今は海外インターネット経由のオンラインカジノの増加や公営ギャンブルがスマートフォンなどによって手軽に利用できるようになり、ギャンブル等依存症が深刻化する傾向にあります。

ギャンブル等依存症は誰もが陥る可能性のある精神疾患であることを認識し、ギャンブル依存症の人やその家族等が安心して治療でき、社会に復帰できるようにしていかなければなりません。

そのためには、大阪府のギャンブル等依存症対策を進めるとともに、国、府、市町村、医療機関、関係機関、民間団体等と連携を深める必要があります。

このような理解の下に、ギャンブル等依存症の対策を計画的に進めていくことにより、府民が安心して健康的に暮らせる社会の実現を目指していくのが目的です。

この条例では、本来はギャンブルではないパチンコやパチスロも含まれており、競馬や競艇と並んで公営ギャンブルの一つとして扱われているのが特徴的です。

ギャンブル依存症に合わせて改正された府の基金条例

今回の「大阪府ギャンブル等依存症対策基本条例」の可決に合わせて、同時に府の基金条例が改正されました。

改正された目的としては、ギャンブル依存症対策に必要な財源を確保するため、新しく基金を設立して企業などから寄付を募りたい狙いがあります。

今後は推進本部を立ち上げたいと吉村洋文知事が意欲を見せており、年内にも条例が交付される見通しです。

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