2022年1月27日、和歌山IR誘致について市民団体が直接請求していた「住民投票制定条例案」が否決されました。
これは臨時議会最終日となった1月27日の本会議で審議がおこなわれていたもので、共産党議員から賛成の意が示されたものの結果的には反対多数で否決される形となりました。
実は1月25日にも市議会総務委員会にて審議されていたものの、否決されていた経緯があります。
否決の理由としては、そもそも和歌山IRを掲げた仁坂和歌山県知事が当選しているため、十分に民意は反映されていることが挙げられているようです。
区域整備計画案の提出期限が間近に迫っている中の条例案否決により、計画案作成の追い風になったとも言えます。
反対意見を付けながらも提出された「住民投票制定条例案」
今回の条例案は、市民団体「カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会」が20,000人以上もの署名を集めて住民投票の実施を求めていたもので、尾花和歌山市長は1月17日の市議会運営委員会で反対する意向を表明していました。
1月24日の臨時市議会においては和歌山市長が反対意見を付けた条例案が提出され、審査がおこなわれました。
なお、反対意見を付けた理由としては、まず住民投票を実施するためには多額の費用がかかってしまうこと、そして和歌山IRには投資効果があり、今後人口減少が見込まれる中、和歌山市の発展の起爆剤に成りえるチャンスになることを挙げています。
条例案の採決の前におこなわれた討論においても、「IR誘致の是非を問うのであれば市議会ではなく事業主体の県議会に対しておこなうべき」「IR誘致がIRカジノ誘致に置き換えられており、表現が不適切」などといった反対意見が多く挙がりました。
結果的に市議会の条例案採択は賛成9人、反対28人となり、条例案は否決されました。
2月には区域整備計画が完成、市議会への提出に弾み
今回の条例案否決によって、和歌山IRは区域整備計画完成に向けて、調整を進めていくこととなりました。
2021年11月に開催予定だった県民向け説明会は、区域整備計画の準備がまだ不十分だったため延期されていましたが、今回の条例案否決により和歌山IR実現に追い風になることでしょう。
今の予定だと2月上旬には区域整備計画が完成し、市議会に提出して同意を得る予定となっています。
市議会での同意を得られれば、そのまま県議会へ提出されるため、4月28日に迫っている提出期限までに間に合わせたい考えです。
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