政府は2023年4月14日、日本初となるIRの整備計画の認定を出しましたが、その一方でIRに反対する団体がコメントを発表しました。
反対している団体は「カジノに反対する大阪連絡会」で、これまでIRの整備計画について国に認定しないように求める署名活動などを積極的におこなってきた市民団体です。
発表したコメントは「大阪を破滅させるカジノ計画の認定に対しては断固抗議の意思を表明します。ギャンブル依存症の増加による社会的損失が検証されていないなど問題点が一切解決しておらず、計画の中止が実現するまで粘り強く闘うことを改めて表明します」などという内容でした。
抗議している理由は主に「ギャンブル依存症に対する検討不十分」であり、カジノが認められている国が抱えている問題を懸念していることがわかります。
IR整備法によるギャンブル依存症対策
IRにはホテルやレストラン、国際会議場などが設けられますが、主な財源はカジノに集中しています。
しかし、だからといってカジノの規模を大きくして活発化させてしまうわけにはいかないため、ギャンブル依存症対策の一環としてIR整備法により規模を制限しています。
まずカジノ施設の数については、1つのIRにつき1ヶ所に限られており、面積はIR全体の3%以内にしなければいけません。
また、IR区域外でのカジノ施設への広告は原則禁止、カジノ施設内のATM設置も禁止されています。
さらに入場規制も設けられており、1週間で3回、4週間で10回に制限されています。
パチンコ店は広告は禁止されておらず、施設内にATMも設置されており、入場規制はありませんので、パチンコやパチスロよりもギャンブル依存症対策が強化されていることがわかります。
反対する市民団体が求めるのはあくまで計画の中止
今回の大阪整備計画の認定により、IR実現に向けて大きな一歩を踏み出したわけですが、IRに反対する市民団体は計画の中止を求めていくことに変わりありません。
ギャンブル依存症対策が不十分であることを指摘しつつも、求めているのは依存症対策の強化ではなく計画の中止です。
整備計画が認定されると計画の実行に向けて次の段階へ進んでいき、計画が中止になる可能性は低くなりますが、今後も「カジノに反対する大阪連絡会」の闘いは続きそうです。
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