大阪IR拡張時の土壌対策費も大阪市が負担することが明らかに

9月8日、大阪市の横山市長は記者会見にて大阪IRの拡張に伴う土壌対策費用について言及しました。

既に現状の大阪IRについては土壌対策費用として約790億円を大阪市が負担することになっていますが、さらなる拡張がおこなわれた場合でも市が負担するとのことです。

拡張がおこなわれた際に発生する追加の土壌対策費用は最大で257億円が見込まれてることが明らかになっており、今後さらなる土壌対策費用が膨れ上がる恐れがあります。

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既に現状の大阪IRに向けた土壌対策費用は市負担が決定

大阪IRの舞台である「夢洲」について、兼ねてより液状化や地盤沈下のリスクがあり、土壌対策をおこなわないと危険だという見方がされてきました。

夢洲は元々建設時に発生するゴミや産業廃棄物などを処理する場所として作られた人工島で、最近は夢洲をより効果的に活用する方法が模索されていた経緯があります。

既に2025年に開催が予定されている大阪万博の会場に決まっており、鉄道や海路が整備されている中で土壌問題が浮上したことで、持ち主である大阪市が土壌対策費用を負担することになったのです。

大阪市は、土壌対策の内容として、土壌汚染対策、液状化対策、そして地中埋没物の撤去をおこなう費用として約790億円かかることを発表していましたが、地盤沈下の対策については現状費用の上限が見出せていない状況です。

9月5日に発表された実施協定案には、土壌対策費として788億円を上限として、大阪市が対策費を負担することが決められています。

横山市長は追加費用はシミュレーション上の数値と説明

今回明らかになった土壌対策費用の追加費用については、5日に発表された実施協定案に記載されていたことで発覚しました。

実施協定案には、IR施設の段階的な拡張計画について言及されていましたが、その中で「開業後に展示場や宿泊施設を増築する場合においても、大阪市が土壌対策費用を負担する」と示されていたのです。

実施協定案には追加負担費用について明記されていなかったものの、最大で257億円を追加費用として負担する見込みであることが明らかとなりました。

追加費用となるのは、拡張工事が想定されている敷地6ヘクタールと、敷地内の駐車場や広場の14ヘクタールの合計20ヘクタールが対象となります。

追加費用の額は既に決まっている土壌対策費用の788億円と同じ条件で算出されており、今後の動向によって金額は変動する可能性があります。

今回の追加費用について横山市長は、8日の記者会見にて「現在、拡張における具体的な計画があるわけではなく、機械的に算出されたシミュレーション上の数値にすぎない。実際に拡張するかどうかは開業後に大阪IRが上手く回り、納付金や税収面で市にプラスの効果があることが前提になると思う」と述べました。

大阪市のIR推進局によれば、追加費用は今後変動する可能性はありつつも、257億円を上回る想定はないとのことです。

現状の土壌対策が未着工の状態で明るみになったため、追加費用については今後も波紋を呼びそうです。

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