大阪IR、夢洲に繋がる鉄道整備について検討する会議の設置を発表

ニュース

2024年10月3日、大阪市と大阪府はカジノを含む統合型リゾート、いわゆるIRが開業する予定の夢州につながる鉄道整備について検討する会議を設置すると発表しました。

11月から鉄道事業者や有識者と協議をおこない、来年2025年度前半までに検討結果をとりまとめるとしています。

爆発的に上がるであろう移動手段の需要に対して、適切に対応できるかどうかの検討が始まります。

目次

検討対象の路線は国の審議会が望ましいとされていた路線

今回鉄道整備の検討対象となっているのは、過去に国の審議会が望ましいと答申した「中之島駅と夢洲をつなぐ路線」のほか、京阪中之島線の中之島駅と九条駅間JR桜島線の桜島駅と夢洲駅間の延伸の計3路線となっています。

JR西日本、京阪電鉄などの鉄道各社と、各路線の採算性や工事で生じる課題を検討したうえで、議論の結果を公表するとのことです。

夢洲は来年の大阪・関西万博後の跡地利用について、大阪府と大阪市による検討が進められています。

また、大阪IRにおいては違約金なしで事業者が撤退できる「解除権」が今年9月に失効し、2030年秋開業に向けて準備が本格化している背景があります。

もう2030年秋開業がほぼ確実視されているため、鉄道延伸に関わる検討は早急に進める必要があります。

3日の発表に際して、吉村大阪府知事は「夢洲が大きく変わる中で鉄道の議論も必要だ。ベイエリアの成長にとって重要な路線になるので前向きに進めたい」と述べています。

大阪IRに出資している関西の大手鉄道会社

大阪IRは投資総額は約1兆2700億円と言われていますが、関西の大手鉄道会社は少数株主として出資をおこなっています。

大阪市と大阪府が提出した計画書によれば、2年目になると訪日外国人は約600万人になると予想されていますが、最近はインバウンドの関係で計画書よりも多くの訪日外国人の集客が見込める状況です。

さらに国内旅行者も日帰りを合わせれば、年間1000万人を超えるとの試算もあります。

それだけの人々が夢洲に向かうわけですから、公共交通の整備は必須となります。

夢洲は北側の舞洲と道路橋、南側の咲洲と海底道路トンネルで結ばれており、現在は路線バスが運行されています。

JRゆめ咲線(桜島線)桜島駅を発着する系統と、地下鉄中央線・南港ポートタウン線(ニュートラム)コスモコスモス駅を発着する系統だが、これらは現在あるコンテナターミナルや物流施設の通勤者を対象にしているため、今回のIRのような爆発的な需要が高まった時に対応しにくい状況です。

そのため、鉄軌道系アクセスの整備が計画、そして構想が進むこととなり、今回の鉄道検討に繋がりました。

今の段階で大阪IRに出資している関西の鉄道会社としては、近鉄グループホールディングス、京阪ホールディングス、南海電気鉄道、西日本旅客鉄道となっています。

今後も鉄道の検討は進められると言われており、2030年に開業して需要が高くなっても対応できるような体制づくりが求められています。

11月からおこなわれる「夢州につながる鉄道整備について検討する会議」は2025年度前半までに結果を取りまとめるとしており、今後の会議運営に注目が集まっています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次