2024年10月10日、衆議院東京15区からの立候補について意欲を見せていた元自民党衆院議員の秋元司氏は、東京都内で開いた記者会見にて不出馬を表明しました。
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で実刑判決を受け上告中であり、「最高裁で棄却されれば収監される立場だ。出馬すれば自民候補と戦わなければならず、地域の中に混乱が生じてしまう」と説明しました。
東京15区は元々自民党が小選挙区で議席を持っていた選挙区でしたが、2人続けて逮捕されており混沌としている状況であり、それを見据えての不出馬表明であるとのことです。
不出馬表明した元自民党衆院議員の秋元司氏
これまで、衆議院東京15区からの立候補について意欲を見せていた元自民党衆院議員の秋元司氏は、2024年10月10日に開かれた東京都内の記者会見にて不出馬を表明しました。
現状IRの汚職事件で実刑判決を受けて上告中である身のため、もし上告が棄却された場合は収監されてしまう恐れがあります。
そのため、地域に混乱を招いてはいけないとして出馬を見送ったとのことです。
かつて東京15区というのは、元々自民党が小選挙区で議席を持っていた選挙区でしたが、今回の秋元司を含む2人が続けて逮捕されるという異例の地区であり、未だに混沌を極めている地区でもあります。
一方、いずれも新人の会社役員、佐藤衛二氏が東京29区に、起業家である三井健氏が東京30区にそれぞれ立候補することが明らかになりました。
佐藤氏は無所属で、三井氏はみんなでつくる党から出馬する意向を示しています。
混沌としている東京15区は群雄割拠の構図
今回の東京15区の選挙においては元々自民党が強かったものの、自民党だけでなく立憲民主党や日本共産党、他にも無所属から複数の候補者が出ている状況となっており、まさに群雄割拠の構図となっています。
この東京15区は国会議員や地元区長を輩出してきた柿澤家や木村家、山崎家の勢力争いとして「江東三国志」などと呼ばれてきた区でもあります。
自民党は今回の選挙で何としてでも東京15区を奪還したいという思いが強く、新人である大空幸星氏を擁立しました。
大空氏は現在25歳で非常に若く、かつてはZ世代代表などとしてメディアに出演した経歴もある実力者。
今回は全国最年少候補という強力な肩書きを引っ提げて、若者世代を牽引したい狙いが伺えます。
先日おこなわれた街頭演説では選対委員長である小泉進次郎氏が就任後初めて応援に駆けつけており、地元選出の地方議員ら一枚岩で応援する体制で臨んだとのことです。
自民党と連立関係を結んでいる公明党とは政策面で親和性が高いと見られており、さらなる応援に期待できるとの声もあります。
今回の選挙は保守層の票の獲得が重要とも見られており、前回の補選では次点であった須藤元気氏が地元活動を継続しているところから有利に働いているとの見方もあります。
須藤氏の活動内容には、自転車やタスキを電飾したり、風車をつけたりと目立つ格好で地元を回るユニークさがあるだけでなく、演説場所や方法では人心をつかむ巧みさもあると言われ、有力なライバルとして大空氏に立ちはだかる構図が見え隠れしている状況です。
秋元司氏の出馬がなくなった今、混沌としている東京15区の今後に注目が集まっています。
コメント