「カジノいらない！東京連絡会」は東京都知事選挙期間中、東京都のIR（カジノを中核とする統合型リゾート）について候補者にアンケートを実施しており、7月7日の投開票を前にアンケート結果を公表していました。
候補者によって東京IRに対する考え方は様々ですが、3期連続に返り咲いた小池新都知事のIRに対する考え方にも注目が集まっています。
有力候補者のカジノ誘致に対する考えは様々
「カジノいらない！東京連絡会」が公表したアンケートは、東京IRの誘致に対して候補者がどのように考えているのかを知るために実施されました。
東京都は毎年度、カジノ誘致検討の予算として1,000万円を計上しており、2020年度以降は調査実施を見送っている背景があります。
調査実施を見送っているとはいえ、予算として計上しているということは、東京都はまだIR誘致を完全に諦めていないことが伺えます。
今の東京都のIR誘致のために予算を計上していることも踏まえて、アンケートがおこなわれました。
アンケートに答えたのは、小池百合子、蓮舫、石丸伸二の各氏となりました。
まず蓮舫氏は、東京IRのカジノ誘致について、「きっぱりと東京都が誘致から完全撤退すべきだ」と表明しました。
カジノの悪影響として、ギャンブル依存症になる人の増加と家族の崩壊、反社会的勢力との関係などの懸念があり「デメリットしかない」と指摘、「都は予算計上を止めるべきだ」と現状の都の予算計上についても反対しています。
また、「カジノによるマイナス面を十分に検証し、都民に検証結果を公表すべきだ」と述べ、カジノ誘致に対する取り組みの見える化を訴えました。
これに対して小池氏は、東京IRの誘致について、「日本の経済成長や国際競争力を高める観光拠点として期待される一方で、ギャンブル依存症等の懸念の声もあることから、メリット、デメリット両面から総合的に検討する必要がある」と回答しました。
毎年おこなわれているカジノ誘致検討の予算の計上についても「必要」としています。
石丸氏は、カジノ誘致については「大阪IRの取り組みを見極めてからの判断で十分」と回答しました。
カジノ調査予算の計上については「必要が生じてから予算を計上すれば良い」としており、今の段階で予算を毎年計上していることについては反対しています。
小池氏都知事当選による今後の東京IRの行方は
小池氏が都知事になっている期間中の計上であるため、小池氏が予算計上を必要と述べるのは当然とも取れますが、ギャンブル依存症等の懸念の声があがっていることも理解していることがアンケートでわかりました。
7月7日の都知事選挙で見事都知事に返り咲いており、今後は小池新都知事の意向で東京カジノ誘致が検討されていくことになります。
来年からもカジノ誘致検討の予算計上は続くと言われており、大阪IRの状況によっては再び本格的にカジノ誘致が本格的に動き出す可能性もあります。
ただ、大阪IRがスタートするのは2030年が予定されているため、しばらくは静観が続くと見られています。
カジノ誘致の目的の一つに莫大な利益がある一方で、未だに大阪IRには懸念の声がくすぶっている現状もあり、今後の東京都の動向に注目が集まっています。
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